本日は岡田先生の著書を参考に、回避性愛着障害について紹介します。
生まれてきた人間が、最初に関わる人間は誰でしょうか。
自分の親であることがほとんどです。
赤ちゃんは自分の意思にかかわらず、両親との関係性を結ぶことになります。
自分ひとりではとても生きて行けず、食事や排泄など含め、はじめは完全に依存しなければなりません。
そんな依存先である人間が、愛情を注げない性質を持っていたら、その幼い子はどうなるでしょうか。
家庭は基本的に外からの介入がしづらいものです。虐待などひどい環境であっても、公になり、苦しんでいる方の支援につながることはまれではないでしょうか。
我々が思っている以上に、家庭で苦しみ、愛着障害をもち、大人になって不安障害やパーソナリティ障害で悩む人は多いはずです。
なんか生きづらいな、と感じる方には、この岡田先生の本は必読の書です。
原因の一つに気づくかもしれません。
P39 親にありのままに受けとめられてきた人は、自分の感情表現、自己開示がすんなりできるが、逆の人はブレーキをかけてしまう。
P41 母親は・・・自分の都合や期待を彼に押し付け、彼はそれに応えようと、いつも母親に合わせてきたことに気づくようになる。そんな支配的で、共感的な愛情に乏しい母親は、彼にとって「安全基地」となるはずもなかった。
虐待など過酷な状況で生育された人は気づかれやすいです。
しかし虐待ではなくとも、親の無理矢理な愛情を注がれた人にも問題が生じます。こういう人たちは一見外からはそれほど問題がある家庭には見えないため、なおさら周囲から気づかれにくい。
不健全な生育環境で育ち障害を抱えた人は、依存症やパーソナリティ障害で、社会生活を健全に送りにくくなる。
親密な対人関係がうまく築けない。長続きしない。
ひいては犯罪につながっているかもしれない。
私はそう思っています。だからこそみんなでこころの問題への理解を含め、アプローチができれば良いと思っております。
つづきます。