落合陽一さんの本を読みました。
今年の4月くらいに。4ヶ月たった今でも引っかかるところをご紹介。
P14 日本を再興するため、正解を理解するために重要なのは「意識改革」です。集団に対する処方箋としての教育とテクノロジー、それを通貫するビジョンが必要なのです。
P15 高度経済成長の正体とは、「均一な教育」「住宅ローン」「マスメディアによる消費者購買行動」の3点セットだと僕は考えています。つまり、国民に均一な教育を与えた上で、住宅ローンにより家計のお金の自由を奪い、マスメディアによる世論操作を行い、新しい需要を換気していくという戦略です。
高度経済成長で国が推し進めたものは、行き過ぎた消費であった。
國分功一郎さんの退屈の倫理学にあったが、モノそのものを楽しむ消費ではなく、概念の消費になってしまった。
SNSでブームの飲食店に、周りの話題に遅れないために向かう・・・
「インスタ映え」に代表される外観偏重、食事をせずに写真をとり承認を図るという、本末転倒・・・
「最新型」に振り回され、10万以上する高額スマートフォンを毎年購入する・・・
これらの消費には、限度がない。追いかけても追いかけても、虚しさが残る。
自分の首を締めている行動が、知らぬ間に習慣化してしまう。
教育、メディアのちからはすごい。
またこの本で落合さんはこうもおっしゃっている。
「個人」として判断することをやめる。自らの属する複数のコミュニティの利益を考えて意思決定すれば良い。
いろんなコミュニティに所属し、自由に変えられる。いろんなコミュニティに依存する。依存できる。
この感覚を共有できる地域経済を作り出していく。
依存症の人が回復する工程と重なる。
複数のコミュニティに所属することで、様々な価値観を知る。多様性を受け入れる。
他者は自分の鏡であり、様々なカラーを持った人々と交流することで、自分も多様性をもっていく。
変化できる人間になる。変化に強い人間になる。
そして他者貢献ができる。
ひとは社会性を持っており、他者貢献により幸せを感じる生き物なのである。
均一性をもつということは、理解はされやすいが、飽きられやすい。
多様性をもつということは、理解はしにくいが、面白い。
そんなことを考えました。